朗読を始める

学生の頃から音読は好きで、いずれは朗読を始めたいと思っていた。

以前NHKで「この声をきみに」と言う朗読教室を舞台にしたドラマがあり、その魅力を再確認し、朗読教室に通いたいと言う思いは強くなっていた。

退職、引越を機にやっと朗読サークルに入会する。

月に一度指導を受ける日、ダメ出しが多かった。

・声が高い。声が上ずっている。

・下へ下へと潜っている。潜ると言うのは調子が落ちている。気持ちが落ちている、落としているというような意味のよう。

・字面を読むのではなく探り当てていく。人物がどんな気持ちで話しかけているのか、誰に向かってどう向かっているのか

・調子が一色。複雑さを一色にしない。

・作者の気持ちになって物語を立ち上げる。言葉はいろいろな思いを含んでいる。

・探っていく、想像する、書かれているセリフのやりとりではなく、気持ちのやりとりをする。

・どういう気持ちでを考える。文字だけを読まない。
ダメ出しを受けて感じたのは、

1つは、声が高いとか、上ずると言うのは、多分どっしり地面に立っていない。上っ面で声を発しているのではないかと思う。心身ともにフラフラしている私の姿勢。

もう一つは、私は朗読ではなく音読をしていた。音読で1人気持ちよくなっていたけれども表現としての朗読をしないといけないって言うことだなと思った。

そこで私に必要なのは、腹のそこから出せる声のための肉体改造と、字面の音読ではなく、文章を読み込み、想像を働かせ作者の意図や走っている言葉の気持ちを感じ、朗読、物語を立ち上げることができることだなと思った。

他のメンバーの方たちがあまりに私えのダメ出しが多かったことを気にかけてくれて、皆始めはああだよとか、自分の声を録音して聴きながら練習したほうがいい、間を気をつけたほうがいいとか気遣いやアドバイスをいろいろしてくれた。皆さん優しい。